ステンレス鋼の種類

ステンレスの使用量の増加は素材のすばらしさによる用途が拡大していることと、製造技術・加工技術の向上によるものでしょう。
鉄にクロムを添加していくとだんだんとさびにくくなっていきます。
10.5%以上のクロムを添加し非常にさびにくくなったものをステンレス鋼といいます。
ステンレス鋼は耐食性以外にも 耐熱性・加工性・強度など優れた特性を備えています。
意匠性にも優れ、メンテナンスが容易であることも大きな特徴です。
環境に対する社会の関心が高まるなか、100%リサイクル可能な材料として高く評価され、大変注目されています。
従来日本では「不銹鋼」という名で呼ばれていましたが、最近では「ステンレス鋼」にほぼ統一されました。
ステンレス鋼は鋼材のJIS規格(耐熱鋼規格を含む)だけでも100種類以上の鋼種があり、さらに各社が開発した独自鋼種があります。これら数多くの種類のステンレス鋼がそれぞれ適した用途に使い分けられています。
名前の示す通りステンレス鋼は一般の鋼に比較すると極めてすぐれた耐食性を有する材料ですが、特定の環境、使用条件の下では
「さびる」ことがありますので正しい使い方をする事が大切です。
下図はステンレス鋼の金属組織による分類と代表的鋼種名を示したものです。