ステンレス豆知識

ステンレスとは

 ステンレスは英語でstainless steelと言い、直訳すればステンレス鋼となり、これが日本での正式名称となります。
 stainlessとは「さびない」と言う意味です。厳密には「さびにくい」という意味も含まれます。
 ステンレスは鉄(Fe)を主成分(50%以上)とし、クロム(Cr)を10.5%以上含むさびにくい合金鋼です。
 
 ステンレスの種類には大きく分けて、以下の3種類に分けられます。

  ・オーステナイト系(主な規格→SUS304,SUS316) 18%のクロム(Cr)と8%のニッケル(Ni)を含む
    一般に延性および靭性に富み、深絞り、曲げ加工などの冷間加工性が良好で溶接性も優れています。
    各種建材、化学・薬品・食品製造設備・原子力材として広く使用されています。

  ・フェライト系(主な規格→SUS430)    18%のクロム(Cr)を含む
    熱処理により硬化することがほとんどなく。焼きなまし(軟質)状態で使用されます。
    厨房用機器、自動車部品などに用いられます。

  ・マルテンサイト系(主な規格→SUS410)  13%のクロム(Cr)を含む
    焼き入れにより硬化するので、成分と熱処理条件を選ぶことにより広範囲の性質が得られます。
    棒鋼や平鋼などの形状で使用されることが多く、高強度、耐食、耐熱性が必要な場合に使用されます。
    包丁などの刃物で使われます。

 特別な耐熱・耐食性を目的としてニッケル・クロムの
 含有量を増加した高ニッケル、クロムステンレス鋼
 さらにこれらにモリブデン(Mo)を加えた
 スーパーステンレス鋼があります。

 もう少しステンレスについてお話ししますね。
  ・ ステンレス鋼の不導体被膜
  ・ ステンレス鋼の種類
  ・ ステンレス鋼の耐食性の位置づけ
  ・ ステンレス建材のお手入れ